フリマアプリ等による仕入れに係る古物商等特例の適用について
適格請求書等保存方式において、古物営業法上の許可を受けて古物営業を営む古物商が、適
格請求書発行事業者以外の者から棚卸資産として古物(古物営業と同等の取引方法により買い
受ける古物に準ずるもの(以下「準古物」といいます。)を含みます。)を買い受けた場合には、
一定の事項が記載された帳簿のみの保存により仕入税額控除の適用を受けることができます
(消
法30⑦、消令49①一ハ⑴)
古物営業法上、原則として、商品を仕入れた際の対価の総額が1万円以上の場合には、相手
方の確認を行った上でいわゆる「古物台帳」に取引の相手方の住所、氏名、職業及び年齢を記
載することとされており、古物商等特例の適用に当たっては、消費税法上の帳簿にもそれらの
情報のうち住所及び氏名が記載されている必要があります(帳簿の記載事項に関する詳細は、
問110《帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合の帳簿への一定の記載事項》をご参
照ください。)。
古物商が、いわゆるフリーマーケットアプリやインターネットオークション(以下「フリマ
アプリ等」といいます。)により商品の仕入れを行った場合、その仕入先が適格請求書発行事業
者であれば、当該仕入先から適格簡易請求書(注1)を受領し保存する必要がありますが、適格請
求書発行事業者以外の者(注2)であれば、上記のとおり、帳簿に一定の事項を記載することで古
物商等特例の適用を受けることが可能です。
その際、対価の総額が1万円未満であれば、古物台帳に相手方の住所、氏名、職業及び年齢
の記載は不要(注3)であるため、匿名で取引が行われていたとしても古物商等特例の適用は可能
ですが、1万円以上の場合、それらの記載が必要となるため、これらの点について、古物営業
法に規定された方法により相手方の確認を行う必要があります。
(注)1 フリマアプリ等による物品の譲渡を行う事業は、不特定かつ多数の者に対して課税
資産の譲渡等を行うものとして適格簡易請求書の交付対象となるものと考えられます。
また、出品者とフリマアプリ等を運営する事業者(以下「運営事業者」といいます。)
が共に適格請求書発行事業者であるなど一定の要件を満たす場合には、運営事業者が、
出品者に代わって媒介者交付特例により適格簡易請求書の交付を行うことも認められ
ます。
2 適格請求書発行事業者以外の事業者や消費者が該当しますが、例えば、適格請求書
発行事業者である個人事業者であったとしても、消費者として譲渡する場合には、適
格請求書発行事業者以外の者と取り扱って差し支えありません。また、この点、メッ- 173 –
セージ機能等により「適格請求書発行事業者としての譲渡である場合は登録番号を教
えてください。連絡がない場合には、消費者としての譲渡と考えさせていただきます。」
と確認を行った上で、何らの連絡がない場合には、仕入先を適格請求書発行事業者以
外の者と取り扱って差し支えありません。
3 自動二輪車、家庭用コンピュータゲーム、CD・DVD、書籍の買受けなど、1万円未満
であっても、古物営業法上、相手方の本人確認や帳簿への記帳義務が生じる場合があ
りますのでご留意ください。
2 フリマアプリ等による仕入れに係る80%・50%経過措置の適用について
古物については対価の総額が1万円以上である場合や1万円未満でも一定の場合には、古物
営業法上、本人確認や古物台帳への記帳義務が生じることから、結果として、そうした物につ
いては仕入先の住所、氏名、職業及び年齢の確認ができないような場面は生じ得ません。その
ため、こうした古物については、一定の事項を記載した帳簿及び区分記載請求書等と同様の記
載事項を満たした請求書等(区分記載請求書等に記載すべき事項に係る電磁的記録を含みます。)
の保存があれば、適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れについて仕入税額相当額の
一定割合(80%、50%)を仕入税額とみなして控除することができる経過措置(以下「80%・
50%経過措置」といいます。)の適用を受けることは、通常、想定されませんが、対価の総額が
1万円以上の準古物の仕入れで、メッセージ機能等を用いて確認を行ったとしても仕入先の住
所、氏名、職業及び年齢の確認ができないような場合(注4)や古物商以外の者がフリマアプリ等
で仕入れた場合(古物営業に該当しないものに限ります。)には、80%・50%経過措置の適用を
受けることは可能です。
この点、80%・50%経過措置の適用を受けるに当たり保存する必要がある区分記載請求書等
に記載すべき「書類の作成者の氏名又は名称」及び帳簿に記載すべき「課税仕入れの相手方の
氏名又は名称」については、「フリマアプリ等の名称及び当該フリマアプリ等におけるアカウン
ト名」として差し支えありません。
なお、フリマアプリ等の取引画面を区分記載請求書等に記載すべき事項に係る電磁的記録と
して保存する場合には、電帳法に準じた方法による必要があることにご留意ください。
(注)4 準古物については、古物営業法の対象外であることから、対価の総額が1万円以上
である場合でも同法上は本人確認や古物台帳への記帳は求められません。